ECサイト
ECサイトの利用規則
ECサイトとはインターネット上で商品やサービスを販売するウェブサイトをいい、ECサイト上での取引の主な特徴は個人から事業者を含め様々な属性の者が取引参加者として関与するという特徴があります。
インターネット上での取引であることから、個別の契約交渉を行い、契約を締結するというのは現実的ではなく、あらゆる属性の者を画一的に定める利用規約を用いる必要性があり、実際、ECサイト上の取引のほとんどが利用規約に基づいて行われているのが実態と思われます。
利用規約は顧客の全てを同じルールで画するというものであることから、利用規約に問題がある場合、その問題は同じルールが適用される全ての顧客に影響するところ、利用規約を策定する際には想定し得る様々なリスクを想定し、そのリスクに手当したできる限り‘穴’のないものとする必要があります。
ただ現実にはインターネット上で公開されている‘ひな形’を安易に使用し、リスクの手当が不十分なものが使用されている例が多く見受けられます。
また、一旦策定した利用規約についても各種業法の改正対応、日々のトラブルの経験に基づく条項の変更等、運用上の創意工夫が必要であるところ、一定の規模以上の会社を除き、こうした対応がきちんと履践されていることは稀のように思います。
このような現状に鑑み、ここでは利用規約の基本的事項を解説し、さらには特にECサイトにおける取引に着目して、利用規約の策定・運用に関して解説します。
1 利用規約の作成
⑵ ECサイトの利用規約例と逐条解説
・定義
・利用資格
・申込の方法・規約への同意
・サービス内容
・認証・パスワード管理等
・利用料・手数料・費用
・決済・課金方法
・キャンセルの可否・キャンセル可能な時期
・禁止事項・遵守事項
・個別ユーザーに対するサービス提供停止・解約
・ユーザー全体に対するサービス提供の一時中断・停止
・サービス廃止
・責任・損害賠償
・著作権・知的財産権
・個人情報の取扱い
・お客様からの解約
・規約の変更
・届出事項の変更
・地位の譲渡等の禁止
・準拠法・管轄裁判所
⑶ ECサイトの利用規約における留意点
・CtoCビジネスと資金決済法
・長期不在、宛先不明などによる商品の不着の場合
・宅配業者に対する再配達費用の負担をどうするか。
・再配達の期限をどうするか。
・代金が既に支払われている場合、追加費用の精算をどうするか。
⑷ ECサイトの利用規約のひな型
2 利用規約の運用・変更
・定期的な見直しの必要性
・法改正対応の必要性